憤懣やるかたない男の日記帳

憤懣やるかたないときに書きます。

”運命的な出会い”を逃した男の話。

”運命的な出会い”

 

そんなものはなかった。

 

いや、正確には”僕には出来なかった”んだ。

 

 ※一部の方に不快に思われる表現が含まれております。

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すごいことがあった。

 

これは”運命”に近しいものを乙女な人は感じるであろう出来事だ。

 

それを一旦置いておき、まずは僕の”運命的な出会い”に対する認識を書き出す。

 

「運命的な出会いをしたならば成り行きで恋に発展してみたいなことになる」

 

こんな認識だ。

 

カンペキに少女漫画的思考のような感じがしないでもないが、大半の人は”運命的な出会い”といえばこういったことを思い出すだろう。

 

だが、実際はそんなようににいくことは難しいとわかった。

 

というか、運命的な出会いなんて低確率×低確率+αで成り立つものなんだとわかった。

 

さぁ、前置きが長くなったが

僕の身に起こった”運命的な出会いにすることもできたごく普通の出会い”について書いていこう。

 

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高校2年の夏、僕は都会の志望先の大学へのオープンキャンパスに行っていた。

 

そこで何事もなく大学内を見学した。

それが終わればやることも無いので田舎の実家に長距離バスで帰るところだった。

 

都会に単身赴任中の父親に見送られ、僕は長距離バスに乗った。

 

長距離バスはWIFIが使えるので暇だった僕はYouTubeやラジオを聞き流しながらただただバスに揺られていた。

 

・・・そこで運命的な出会い(?)起きた。

 

『ヴヴヴヴ』

 

LINE以外の通知を非通知にしている僕のスマホが鳴った。

 

「誰だ?」

と思いスマホを開くとそこには中学生時代の同級生の女子からLINEがきていた。

 

中学生時代はクラスLINEに入ってなかった僕はあせった。

 

♀「久しぶり~私のこと覚えてる?」

 

この文言は陰キャが他人に興味が無いと思われているため大体の人間が久しぶりに会った時に陰キャに対して使うものだ。この会話の入り、悪い方ではなさそうだ。

 

陰(僕)「覚えてるよ!なにかあった!?」

 

女家系のためLINEでの文章が完全に女の子な部活の友達(男)から学んだ

”下心0かつフレンドリーな感じ”を出しつつ僕は震える手でLINEを返した。

 

♀「いま何してる?」

 

???????????????????????

 

混乱した僕は条件反射で「何もしてないよ」と自己開示の欠片もない最も悪い返しをするところだったが、すぐに冷静になって

 

陰「オープンキャンパス行ってきて帰宅中だよ!」

 

と返すと

 

♀「ひとことコメントが『6時間バス~(略)』だけどバス乗ってる?笑」

 

??????????????????????????

 

そこツッコむの?何?雑談するの?肌汚せし暗き侍である僕と?なぜ?

 

♀「え、〇〇(僕の名前)かな?」

 

???????????????????????????

 

人間違い?LINEで人間違いって何?でもLINEの名前は間違いようないような名前だしどういうことなの~~~~~?????となっていると

 

♀「前に座ってるの〇〇かも笑」

 

陰「えっ」

 

え、ってえええええええEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!?!?!?!?!?!?!

 

そんなことある!?

メガネで絶望的に印象が変わるため高校デビュー時に外したのになぜバレた!?

とかいろいろ考えていると背後から

 

♀「〇〇~(ウィスパーボイスで僕を呼ぶ声)」

 

と聞こえ後ろを振り返ると

 

いました。

 

久しぶりに会った彼女(※決して俺の女っていう意味ではない)はクッソ可愛くなって後ろにいました。

 

笑顔で手を振る彼女に僕も精一杯の笑顔(※口角が上がらない陰キャスマイル)で返した。

 

そこからはLINEで

 

陰「こんなことある!?!?」

 

♀「ね!!すごいよね~~!!!」

 

みたいなやりとりをした。

 

♀「さすがにバス内では話せないよね・・・」

 

などとも言われたが赤面症+女の子耐性皆無ボーイの僕にはこの状況での再会は好都合すぎるためありがたかった。

 

確率すごくねトークで会話も弾んだ後、先に目的地に着いた彼女に別れを告げスタンプを送りLINEでの話を終わらせた。

 

ちなみにバスの発車時には窓からちゃんと手を振った。

彼女もそれに返してくれたので嬉しかった。

 

あまり関係ないが全身像が見えた彼女は服装が完全にシンガーソングライターだった。

 

そんな彼女とそんな再会をした僕は久しぶりの女の子との会話でうきうきで帰宅した。

 

そしてその夜、妄想系モーオタ男子の僕は思った。

 

「この再会が大学生の時だったら、ワンチャンあったなぁ・・・(性的な意味で)」

 

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ここで一応わかりやすくするため僕と彼女の人物像と関係性を整理しておこうと思う。

 

僕:陰キャ、背が低い、メガネ無で顔は中の上、メガネ有だと下の中。中学生時代は優しかったため、女子(別の)から100%の好意を向けられたことはあるものの自分に自信が無さすぎて逃亡するぐらいのヘタレうんこ童貞。そのため恋愛に対して完全に拗らせる。

 

彼女(後♀):頭が良い、ハキハキと喋るリーダータイプ、顔は中の上、中学生時代は野球部の男子(♀の幼馴染)にずっと好意を寄せていた、優しくておっぱいがでかい。

 

関係性:授業で頻繁に同じ班になることが多く話すこともあったが、1対1で話すことはほぼなかった。優しすぎる彼女は中学卒業前の殺気プンプン丸な僕に対してどこの学校に行くのか聞いてきたためお互いにどこの高校に行ったのかは知っていた共通の知人である陽キャ(男)がいる。

 

こんな感じだ。

 

お互いに恋愛感情はないため、この再会によって”友人未満知人以上”としての関係性は確実に確立した。

 

「もし、また会えたらすげぇな・・・」

 

そんなことを思いながら僕は高校を卒業した。

 

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大学1年、春。

第一志望に合格した僕はるんるん気分で新生活が始まった。

 

都会の学校ということで父親と二人暮らしになった。

一人が好きな僕には若干不満だった。

 

「もし女できても家に連れ込めないやん・・・」

「アダルティーなグッズめっちゃ隠さなアカンやん・・・」

「夜騒げないやん・・・」

 

とかとか、くだらない不満のみで大学生活が始まった。

 

 

 

しかし、結局大学生活は高校時代の友人達とだけつるみ、サークルに入ったもののノリが合わず幽霊部員となり、僕の不満はアダルティーなグッズの隠し場所のみになっていった。

 

そんな変わらなかった日常を過ごしている中、”運命的な出会い(?)part2”が起きた。

 

小難しい講義の授業前に、それは届いた。

 

♀「久しぶり!〇〇(僕名)△△大学なの?」

 

?????????????????????????????????????

 

いや、そうだけどなんで?どこ?また後ろにいるの???

 

♀「陽キャ(共通の知人)から聞いた!♀も△△大学だよ!」

 

なんだ、後ろにはいないらしい。でもなぜだ、なぜわかったんだ。

 

ここで記憶を駆け巡らす。

 

たしかに都会に出てきて陽キャには会った。(友人といった映画館の帰りに)

そしてその時に大学名は陽キャに話した。

だが、なぜ彼女が知っているんだ???

 

♀「お祭りで陽キャに会った時に話したら〇〇(僕)も△△大って言ってたから!」

 

会う???

そんな簡単に祭りで陽キャに会う???

なんなら僕もその前に映画館で陽キャに会う???

時系列的にもカンペキすぎる。この順番が逆だと僕側から

 

陰「久しぶり!同じ学校みたいだね!(ニチャア)」

 

と送るかといったら送らないで一人悶々とするだけなので陽キャに会う順番もカンペキすぎる。

 

♀「学部はどこなの?」

 

陰「✕学部だよ!」

 

♀「うぇえええ!?✕学部!?私も✕学部だよ!」

 

逆にもう驚かないが、本当に凄い確率だ。

 

♀「また会えたらいいね!これ私の時間割!(画像UP)どこか同じ講義とってない?」

 

 

会える。また会える。

 

ワンチャンある。この運命的な出会いを無駄にはしたくない。

 

だが、現実は甘くなかった。

 

いや、正確には全て僕が悪いのだが。

 

 

 

僕が入学したのは夜間学部だった。

 

勉強が大っ嫌いな僕には勉強せずして勉強した人間と同じ学歴になれる夜間学部は魅力的過ぎた。(高校と違い大学では卒業後の学歴や扱いは夜間も全く同じ)

 

本来、金銭的理由などで夜間学部に入るが僕の場合はただの怠慢だ。

 

そう。

僕の浅はかな考えが”運命的な出会い”としての未来を変えてしまったのだ。

 

僕がちゃんと勉強していれば、真正面から会えたのに。

 

そしてそこから僕が頑張れば良い関係になれたかもしれない。

 

同郷の人間が都会に出てきて同じ大学だと知れば親近感が沸くものだからだ。

 

もし同じ学部にいれば、

 

もしあの時勉強していれば、

 

この2度目の再会を”運命的な出会い”に変えれたかもしれなかったのだ。

 

その後、正直に

 

陰「俺、夜間学部なんだよね~笑 だから会うのは厳しいかも」

 

と送ると、優しい彼女は

 

♀「そうなんだ!事情知らないでごめんね・・・」

 

僕にはそんな事情など無いのだが、彼女は気遣いをみせた。

 

そんな優しい彼女に一度会ってみたいと強く思った僕は、後期では昼間の授業も入れていたのでそっちで会えないかと聞いてみた。

 

陰「あ!でも後期の月火の4時間目は昼間に受けるからその時会えるかもね!」

 

♀「ごめんね!その日は授業入ってないの!」

 

2日連続で授業入れないっていうのが本当かも知れないが、フラれた気分になった。

 

 

 

ちなみに、そのあとは音沙汰なしだ。

 

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この”運命的な出会い”に出来た実体験から僕は学んだことがある。

 

それは”運命的な出会い”に必要なのは「」と「行動」であること。

 

そして”運命的な出会い”には僕のようなニアピン賞があるということだ。

 

最後に、補足として僕がなぜこの単なる「偶然知人に2回会った話」を「運命的」と言っているのかというと、

 

大学で真正面から出会ったとして、彼女とさらに仲を深め最終的には付き合えるようなことがあった場合に「偶然」を「運命」と感じることができるはずだからだ。

 

そんな「偶然」を「運命」と思えるような恋、してみたいよねぇ~~~~~

 

 

 ちなみに、社会人になったらまた彼女とはどこかで会える気がしてます。